役者6人+制作1人で7の椅子。劇団員による稽古場レポートと日々の戯れ事。
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「日常と非日常」
 終電近い車内。
 ギュウギュウに混んでいる。

 ドアのガラスにピタリと引っ付いたおばちゃんを後ろから抱くように手すりに掴まるおじさんは目を開けていない。
 少し笑っている。

 ロングコートの襟を立てハンチングを目深にかぶった女性は、おじさんの顔とおじさんの顔にがっちり挟まれながら、何回折った?ってくらい小さくたたんだ新聞を熱心に読んでいる。

 日常の距離感ではない世界。
 多分みんな他人だろう。
 慣れたもんですなー。

 さっきまでのことや、これからのこと、明日は水曜だから寝る前に、缶・ビン・ペットを棄てよ。

 などと考えつつ、ドアの際に寄りかかり、乗り降りする人達をぼーっと眺める。
 窓ガラスぴったりおばさんはまだドアが閉まるとぴたっとしている。
 後ろのおじさんはいなくなった。
 新聞折りたたみ女子が見てた面の記事の先を読むために、読んでた面が反転しこちらを向いた。
 逆さになった文字が目に飛び込んでくる。
 「水曜日」と発行日あるべきトップの場所にある。

 あれ…?

 逆さだし、水曜日はあと何十分後の明日だし、僕は少し酔ってるし、軽くテンパった。

 逆さで「一月七日」と「水曜日」の前にあった。

 あ、なんだ、そうだよね、いつの新聞読んだっていいよね。てっきり今日の新聞かと…。

 逆さになった彼女が載っている。
 え?
 彼女を見る。
 写真を見る。
 彼女を見る。
 彼女と目が合う。
 電車が止まる。

 彼女はじーっと僕の目を見ている。

 人が行き交う。

 僕は少し酔っているし、余裕で彼女の目をじーっと見詰める。

 彼女は気が付いたように降りる。

 降りるギリに独り、ニコッとしたのが見えた。

 僕も独りニコッとした。
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この記事に対するコメント

フィクションだったのですか、、、残念です。
何か運命めいて素敵だと思っていたのですが、、。
でも、それだけリアルに感じたと言うことは、福田さんの文章力の力ですね!
また、私が気になって仕方無くなる話、期待しています。
【2009/01/30 15:00】 URL | SPARK #- [ 編集]


フィクションでしたー。あることないことねー。
【2009/01/29 15:56】 URL | 福田 #- [ 編集]


ちょっと酔っ払ってて、覚えていないとか、、、?
気になって毎晩眠れません、、。
【2009/01/29 14:52】 URL | SPARK #- [ 編集]


彼女ってどなただったのですか!?女優さんとかですか??
【2009/01/21 15:16】 URL | SPARK #- [ 編集]


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